フォーレ/ピアノ四重奏曲・ピアノ五重奏曲
『Masahiro Saitoh
LIVE with Friends』
ドヴォルザーク&シューベルト:ピアノ五重奏曲
斎藤藤雅広が最も愛するフォーレの室内楽曲集!・・・・・あふれ出る歌心とダンディズム
フォーレ/ピアノ四重奏曲第1番 ハ短調 Op.15
フォーレ/ピアノ五重奏曲第1番 ニ短調 Op.89 |
with
ザルツブルグ・モーツァルテウム弦楽四重奏団
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〜豊潤なときの流れに酔う円熟の輝き〜
ピアニスト斎藤雅広が、最も愛するフォーレのピアノ四重奏曲、五重奏曲に取り組んだ会心の名演。フランス歌曲で抜群に多彩な表現力を示した斎藤ならではの歌心とダンディズムがここにも生きる。ライヴの様な流動感で迫ってくるのは、斎藤にはM・ロンやL・レヴィが持っていた独特なしなやかなテンポ感や情熱が備わっているからだ。あなたがこれで脈打つ感動を得られないのなら、もう音楽など一生聴く必要もない。冒頭から命ある音楽が湧きいでている。 |
OCD 0035 (発売元:音楽之友社) 税込定価¥3,000
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◆◆◆
“斎藤雅広の名を見ると、反射的にソプラノのイロナ・トコディと録音した
オペラ「死の都」のマリエッタの歌を思い出して頬がゆるんでしまうのだが、
迂闊にもこれほど素敵にフォーレを弾く人だとは思ってもみなかった。
初々しい詩情に満ちた初期の作であるピアノ四重奏曲第1番の
程よい甘さと室内楽的な求心力の見事さはどうだろう。
もちろん甘いと言っても、人工甘味料的な過剰な甘さは一切ありはしない。
後期の作品であるピアノ五重奏曲第1番も、
渋さの中から豊麗な響きが沸々と湧き上がってくる。
日本人+オーストリアの弦楽四重奏団ということで、
「おフランスのエスプリが感じられない」などと言いたがる
イヤミな人がいるかもしれないが、
フォーレ特有のたゆたうように流れていく緩徐楽章の
引き締まったテンポ設定は
フォーレが苦手であるという人にもアピールするに違いない。”
(満津岡信育/「CDジャーナル」2月号)
フォーレの室内楽の眞の魅力を引き出した演奏 〜ライナーノートより
フォーレはピアノ四重奏曲とピアノ五重奏曲をそれぞれ2曲ずつ作曲している。これらの作品はそれぞれに独特の美しさをもっているが、その美しさや魅力を充分に聴かせるのは、たいへん難しいように思う。そうしたこともあってか、これらの作品を演奏した録音は、全体的に作品のすぐれた価値に対して少ないように思われる。そうした中にあってここ4〜5年の間に聴いた演奏の中で、私はピアノ四重奏曲第1番とピアノ五重奏曲第1番、すなわち今回のこの演奏を同じ組み合わせによるフランスのパスカル・ロジェとイザイ弦楽四重奏団の演奏をもっとも高く評価していたし、もっとも好きでよく聴く一枚になっていた。ところが、今回新しく出るこの斎藤雅広とザルツブルク・モーツァルテウム弦楽四重奏団の演奏を聴いて、それに勝るとも劣らない魅力的な演奏であるのに正直いって驚かされた。(中略)
(特筆すべきは)ピアノと弦楽部とのバランスの良さとその上に立った音の響きの見事な融和と微妙な音色の美しさである。斎藤雅広のアンサンブル・ピアニストとしての力量は以前から充分に承知はしていたが、ザルツブルク・モーツァルテウム弦楽四重奏団のうまさにも驚かされた。(後略) |
<発売元:音楽之友社/2000>
斎藤雅広のテクニックを超えた人間味あふれる芸術が、
最高の共演者たちを伴い、今、ここに永遠の輝きを放つ
『Masahiro Saitoh LIVE with Friends』 |
〜斎藤雅広の魅力がぎっしりとつまった豪華な1枚!〜
デュオ、室内楽・・・そしてお得意の歌手との共演まで、斎藤雅広を囲む豪華なガラ・コンサートを思わせるような好企画。一枚目のアルバム「ドヴォルザーク&シューベルト」で一部のCD専門誌に超過激な絶賛のされ方をした、TVでもおなじみの斎藤雅広の至芸。素晴らしい仲間達との心暖まるライヴ盤!彼の芸風の幅広さ、驚くべき表現力の大きさを如実に物語る一枚となりました。 |
*収録曲目*
●タッファネル/歌劇「魔弾の射手」による幻想曲
萩原貴子(フルート)・斎藤雅広(ピアノ)
●シューマン/ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44
斎藤雅広(ピアノ)・ヤナーチェク弦楽四重奏団
○フォーレ/夢のあとに
○ヒナステラ/もの忘れの木の歌
○ブラガ/小さな家
○バルトーク/8つのハンガリー民謡から
(大地は暗く・神よ、神よ・女たち、女たち・後悔で胸がいっぱい・高い丘を越えて行きたい)
○トスティ/最後の歌
○クルティス/泣かないお前
○シューベルト/セレナーデ
○レハール/歌劇「ジュディッタ」〜“熱き口づけを”
イロナ・トコディ(ソプラノ)・斎藤雅広(ピアノ)
WWCC-7327(発売元:ナミレコード) 税込定価¥3,045 |
◆◆◆
“音の響きが柔らかく、かつ楽想を親しみを込めて歌わせていて
ロマン的な雰囲気を豊かに感じさせる。”
(渡邊學而/「音楽の友」3月号)
◆
“才能豊かな斎藤雅広によるライヴ録音を集めたもの。
しかもソロではなく弦楽四重奏やフルート、
ソプラノとのアンサンブルである。
このCDを聴く限りでは、まるで古くからの親しい友人と
音楽を楽しんでいるかのように、
実に自然体で、リラックスしており、
聴いている方まで楽しくさせられる。
彼が大変楽しそうに心から音楽を楽しんでいる姿が浮かぶようである。”
(「レッスンの友」4月号)
◆
“包容力豊かなアンサンブル感覚。
雰囲気づくりも巧み。”
(「CDジャーナル」3月号)
◆
“サービス精神あふれる斎藤の活動の一端を聴かせる一枚!”
(「音楽舞踏新聞」4月11日号)
曲目解説 より
名演としてH.タークイ等からも極めて高い評価を得たドヴォルザークとシューベルトの室内楽に続く斎藤雅広のアンサンブルCD第2弾は、彼のデビュー20周年を記念したもので息の合った仲間たちとの豪華なライヴ集となった。このCDを頭から通して聴くとさながら斎藤雅広のために萩原貴子、ヤナーチェク弦楽四重奏団、イロナ・トコディが駆けつけてガラコンサートを行った様な充実感と楽しさが満載だ。ライヴでありながら完成度は高く二重奏、五重奏、歌曲伴奏と巧みにその役割を演じ分けたピアノの雄弁な表情がここではくっきりと示され、NHK子供番組で彼が演じる「キーボーズ」の人気ぶりが、実はこうした芸域の広さに支えられたゆとりの様にも思えて頼もしい。 |
拝啓 斎藤雅広様 〜ライナーノートより
このCDを聴けるのを心待ちにしていました。そして、期待に違わぬすばらしい演奏に、大いに感動しました。ありがとうございました。
斎藤さんと出会ったのはもう20年も前。藤沢市民会館で、故福永陽一郎さん指揮の神奈川フィルハーモニー管弦楽団とのチャイコフスキーのコンチェルト。第46回日本音楽コンクールで優勝されて間もない斎藤さんの、迫力あふれる熱い演奏に、2階席で聴いていたぼくは、生まれてはじめて、生で音楽を聴く喜びを知りました。
その後、斎藤さんとはしばらくご無沙汰しましたが、1991年のイロナ・トコディの初来日でのリサイタルをきっかけに、ぼくは再び斎藤さんの演奏を、一人の聴き手として、心から楽しませていただいています。
さて、このCDに収められている3つの演奏会を、ぼくはすべて会場でも聴かせていただきましたが、3つのまったく異なったライヴにもかかわらず、ここではまるで一つのプログラムを楽しむかのように、ごく自然に聴きすすめていくことができました。
フルートの萩原貴子さんは日本の若手フルーティストの中でも将来が楽しみな逸材です。(中略)斎藤さんが、萩原さんとともに、緩急自在に多彩に表現するのを、ぼくも心から楽しませていただきました。ヤナーチェク弦楽四重奏団とのシューマンは、ときにはピアノとカルテットが張り合い、ときには5人がひとつに溶け合って、実に聴きごたえのあるアンサンブルを築いていますね。(中略)そして、名ソプラノ歌手、トコディとの共演。斎藤雅広が単なる伴奏者にとどまらず、歌とピアノの二重奏として作品を実に多彩に、豊かにきかせています。(中略)
今まで、日本には、あなたのようなピアニストは残念ながらいませんでした。世界中から演奏家が次々に来日する今日、まだまだトコディを知らない人も多い。と同時に、名手斎藤雅広を知らない人がいるというのも驚きとしか言いようがありません。
あなたはほんとうに多才です。ピアニストとしての演奏活動をはじめ、作曲・編曲・ピアノ曲の楽譜出版、執筆、レッスン等々、多忙なスケジュールをこなしています。また、NHK教育テレビの「トゥトゥアンサンブル」では「キーボーズ」役として子供たちの人気を集め、子供にクラシック音楽のすばらしさを紹介し続けています。やってみればきっと難しいことを、さりげなく、いとも簡単にこなしてしまうものだから、ぼくらは、斎藤さんは何でもできると思っているわけですが、実は、それはものすごく大変なことなのだろうと拝察します。
ときに、サービス精神あふれるユーモアや、大いなる目立ちたがりぶり(!?)に思わず吹き出してしまうのですが、一方、他人への細やかな気配りも忘れず、繊細な感覚の持ち主でもある斎藤さん。そういう斎藤さんの温かな人間味が、このCDの演奏にもあふれているように、ぼくは思います。ますますのご活躍を! |
<発売元:ナミ・レコード/1998>
室内楽の超名演!
斎藤雅広が「ヤナーチェク弦楽四重奏団」
「ザルツブルグ八重奏団」と贈る魅惑の調べ
ドヴォルザーク「ピアノ五重奏曲Op.81」 with ヤナーチェク弦楽四重奏団
シューベルト「ピアノ五重奏曲Op.114《ます》」 with ザルツブル八重奏団 |
〜斎藤雅広と素晴らしき仲間たち!・・・
絶賛発売中!!!〜
今NHK教育TV「トゥトゥアンサンブル」でのメインキャラクターで圧倒的な人気を博す一方、数々の名演奏でのキャリアを誇っている斎藤雅広が、ホットな楽興の時を、来日した素晴らしいアンサンブルと共に繰り広げています。本場の弦の馨りと唸り、斎藤雅広の乗りにノッた共演をこの2曲の名曲から存分に堪能できます。 |
WWCC-7305(発売元:ナミレコード) 税込定価¥3,045 |
◆◆◆
“この素晴らしい演奏については、あれこれ書くのはスペースの無駄だ。
Masahiro Saitoh
が、ピアノのスーパースターとして
なぜ未だに国際的に認識されていないのか、私にはわからない。
フィルクスニーの微妙さ、ポリーニの柔軟な正確さ、
リヒテルのエレガンスがひとつになったような演奏だ。
それに加えてSaitohはスペシャリスト・アンサンブルの
すばらしく豪華な、がっちりとしたサポートも得ている。
テクニック的にも巧みなすばらしい録音が、
この驚異のリリースの最終仕上げを行っている、最高の推薦盤だ。”
(ヒューウェル・タークイ/「In
Tune」4月号)
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“躍動感のある表情や豊かな音楽性があり、
新鮮な演奏を展開している”
(「音楽舞踏新聞」2/11号)
◆
各々に異なった特徴を示すアンサンブルと
巧みに溶け込んでゆくその器用さと、
表情豊かで艶やかなピアノの音色の美しさに惹かれた
(百瀬喬/「ムジカノーヴァ」3月号)
◆
“とてもロマンチックな名ピアニスト、
艶やかな音色、歌うような音楽”
(「CDジャーナル」2月号)
◆
“斎藤雅広のピアノも隅々まで神経がゆきわたったもの。
ドヴォルザークのスラヴ的な情熱と特徴ある舞曲のリズム、
民族色豊かな旋律などが緻密な感覚を持って奏でられている。
シューベルトは弦との対話を楽しんでいるかのよう。
両曲ともピアノが弦をリードしていてたのもしい。”
(伊熊よし子/ヤマハFC「Legato」春号)
◆
“(ドヴォルザーク、シューベルトの)いずれも斎藤が室内楽においても
並々ならぬ力量の持ち主であることを示す名演と言えよう。
明晰で、しかも暖かみに溢れた演奏である。”
(「レッスンの友」5月号)
かつての巨匠たちの名演を越える超名演 〜ライナーノートより
私はずっと斎藤さんとツアーをしていたので、ちょうどこのCDが録音された同じ時期に同じ組合せの同じ曲をライブで聴くことができました。
ドヴォルザークは録音と同じ日の夜に武蔵野で行われたコンサートで、それはそれは素晴らしいものでした。ヤナーチェク・カルテットがその時弾いたヤナーチェクの曲は、既にライヴCDとなって発売され、A.ベルグのものよりも高く評価されていますが、当夜のハイライトは何といってもドヴォルザークのピアノ五重奏曲でした。心の中からわき出てくる様な躍動感と抒情性、演奏家の息吹きがこれほどまでに迫ってきながら、優しい心の微笑みに満たされた演奏は、今までに体験したことのなかったほどの深い新鮮な感動を与えてくれました。
またシューベルトの方は町田で聴いたのですが、驚くほど多忙な斎藤さんはザルツブルグの人たちと、前日大阪で1時間しか合わせることができず、当日は私との午後のコンサートの後に会場に車を飛ばしたものの、リハーサルはおろかコンサートがすでに始まっていたという有様でした。そんな一発勝負の緊張感の中で弾かれた「ます」は、舞台の上で竜巻が起こってるのではないかと思わせるほどのテンションの高さ、音楽の楽しさとはどんなものかといったことが目の前に突き出された様な素晴らしさ・・・まさに比類なき一瞬に立ち会えた喜びをここで味わいました。それでいてエレガントさや品格も失うことがなく、まさにシューベルトの魂が蘇ったかの感じさえしたのです。
斎藤さんはいつも「今まで演奏会やCDで聴いてきた曲」に、人とは違ったあらたな感動を与えてくれる人です。事実このCDは私がかつて聴いた数々の巨匠たちの名演を軽々と越えたと思います。いつも全身全霊で喜びをもって演奏しているその姿勢から、どの様な微妙なフレーズや表現にも最善に呼応するこのCDの様な究極の室内楽をあみだして、多くのファンを魅了しているのです。きっとみなさんもこのCDで、私たちの身近にいる真の名手;斎藤雅広さんを再認識できることでしょう。
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<発売元:ナミ・レコード/1997>
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