NHKラジオ第1放送 2003年2月1日(土) 9:05〜10:50
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♪ピアニストになってよかったこと、いやだったことはありますか?(香川県・小6・女) 斎藤先生:よかったときはねえ、やっぱ上手に弾けたときだよねえ、あたりまえだけど(笑)。そしてイヤだったときはうまくいかなかったときなんだけれども、あの、もう小学校6年生だから、ピアノやってる?ピアノやると誰かの前で演奏するときって緊張しない?するでしょ?あれがいやなんだよねぇ。ボクは毎回演奏するまえに緊張するのがとってもいやで、演奏が終わるとなんかいい気持ちになって、ああ良かったなぁって。だから、演奏のはじまる前にちょっとイヤなことがあって、演奏が終わったあとでいいことがあって、毎回イヤなことといいことと両方やって大変なんだよ(笑)。 ♪グランドピアノはおおきいんだけど、がっこうやおうちにどうやってはこびいれればいれられるんですか?(北海道・小1・男) 斎藤先生:それはね、ピアニストの人よりか運送屋さんだね。でも、ピアノっていうのは脚をとったりすること、分解ができるんだよね。たとえばマンションに住んでてすごく上のほうに住んでたりすると、クレーンでガーッと持ち上げていれたりすることもできるし、たいてい、運送屋さんは人が3人ぐらいで担いでいれてますね、普通の一軒家さんだったら。最近はマンションが多いので、なかなか玄関からいれるのがむずかしいので、窓も全部はずして家具も全部よけて、クレーンでよいしょって入れることが多いのね。あと、学校なんかだと脚に車輪がついているから、それでゴロゴロ転がしてとなりのお教室に運んだりすることもできますね。だから、意外にね、大きいけれども分解すればわりとどんなとこでも入れることができます。 ♪私はコンクールに出たことがありますが、一度も入賞したことがありません。斎藤さんは小さいときからコンクールに出たりしていましたか?そして賞をいただきましたか?(神奈川・小4・女) 斎藤先生:あのね、賞をとれたときもあるし、とれなかったときもあるのね。やっぱりそれは、そのときの運もあるし、演奏っていうのはその時に一回だけの勝負だから、うまくいかないときもあるしうまくいくときもあるから、あんまりクヨクヨしたりしちゃあダメなんだよね。むしろコンクールに向かってお勉強したっていうことのほうが大事だと思うんだよね。それから、もしそのコンクールでどうしても賞をとりたいなあって思ったら、コンクールっていうのは、言ってみればね、オリンピックと同じで試合みたいなものなのね、だからルールっていうかなぁ、試合によりルールに近い演奏をしたほうがちょっと得なんだよね。だから、今ついてる先生がコンクールに詳しい先生だったりすると、やっぱり得かなぁ〜って感じもするんだよね。だから、コンクールで賞をとれなかったからあなたが下手ですとかって、そういうことじゃないんですよね。コンクールはあくまでも試合だから、試合には勝ち方っていうものがある。だから、ちょっと違うんだけれどもね。やっぱり賞をとりたいよね。だから、その賞をとれるように弾くっていうのも一つのお勉強だから、先生とよく相談をして、コンクールに勝てるような勉強をしてみるといいかもねって思うけれどね。 ♪今までに何人ぐらいの先生に習われたのですか? けっこうね、いっぱい習いました。ずっと習ってた先生は、子供の頃習ってた先生、学校に入るころ習ってた先生、大人になってから習った先生と3人ぐらいなんだけれども、その間にピアニストの人とか先生のお友達とかいろいろレッスンをいろいろ受けに行きました。それから外国から来た先生が来ると、クラシックっていうのは外国のものだから、外国の先生の意見をきくっていうのがとても大切なのね。ボクは4歳からピアノをはじめて、先生についてたのは24、5歳ぐらいまでついてたんですけれど、その間にだいたい10人ぐらいの先生に習いました。いっぱい習ったほうがいいと思いますよ。いろんな先生のところにいっていろいろな意見をきくと、同じことを言ってくれても先生の言い方がちょっと違うとね、わかるじゃない。「なんとなくキミはさあ、センスが悪いよねぇ〜」っていう先生がいるとするでしょ。「キミはさあ、その髪型が悪いよねぇ」っていう先生がいるかもしれない、「キミはさあ、もうちょっと眉毛の形をよくするといい」とか、ね、結局もうちょっとなんとかステキにしようっていうことは同じなのね。その先生の感覚によってそこをなおしたらいい、あそこをなおしたらいいってことをいってくれるので、それで自分で鏡を見て「私はでも鼻を治そう」って(笑)自分でそれで考えて、先生たちの意見をいろいろ参考にしてやるのがいいと思いますよ。だからいっぱいついたほうがいいですよ。 ♪私はいつもピアノを弾いていると手首の力がはいってしまってきれいに弾けません。どうしたら力が抜けますか?(愛知・小5・女) 斎藤先生:手首ねぇ、力をぬくっていうのはやっぱり難しいのね、指でこういうふうに弾くからね、どうしても力がはいっちゃうのね。でも、本当はね、手首に力がはいるっていうことよりも、腕とか肩に力がはいらないようにしようと思うほうが、まずいいと思います。手首っていうのはやっぱりどうしても指に近いので、あんまり手首の力を抜こう抜こうとしていると、指がふにゃふにゃしちゃう場合もあるのね。で、肩と腕が楽っていうか自由になっていると自然に手首も楽になると。で、力が抜けているっていうのは、自然だっていうこと(不自然じゃないっていうこと)なので、力が抜けているっていうことではないのね。だから、難しいところを弾くときには当然力もはいるし、大きな音を弾くときにはもちろん力がはいります。だから、逆に弾けなくなったときに、これは♪なんでかなぁ〜?というふうに考えるのがいいとボクは思うのね。どうして今、自分はこれが弾けないんだろう?あ、指がよくあがっていなかった。そういえば手首がちょっと不自由な感じだった。もっと自由に手首を動かせるようにしようとかって。だから、自分が今どうして弾けないのかな?って考えることのほうが大事だと思うのね。ただ手首の力を手首の力をって思ってもね、抜こう抜こうと思うとむしろ力がはいっちゃうと思うのね。だから、抜くんだったら肩と腕かな。弾けてるときにはちゃんと弾けてるんだから、そんなに悩むことないんだよ。 ♪あのぉ・・・練習しないでうまくなる方法はありますか?(東京・小2・男) 斎藤先生:どうりで口ごもってると思った(笑)。でもね、そういうことは誰でも思いますよね。ボクだって思ってるものね。やっぱ練習って大変だもんね。でも、いろんな考え方があるんだけれども、練習は絶対に嫌いなんだけれども、どうしてもうまくなりたいと思ったら練習をしないわけにはいかないから、うまくなりたいっていう気持ちがもっと強くなるとね、自然に練習するようになりますよね。それからね、やっぱり練習してもね、逆にね、すぐには絶対にうまくならないんだよ。これが面白いんですよ。練習したら必ずうまくなるかっていったら、全然うまくならないんだよね。で、ある日突然、ボンとうまくなるんだよ。だからね、たぶん、そのうまくなるっていうのはね、神様がね、上から見てて決めてるんだと思うのね。それで神様はほら世界中をまわってるから、なかなかキミのところまでくるのに時間がかかるんだよ(笑)。で、もちろんキミのところばかりじゃなくて、ボクのところにくるのにもね、時間がかかってね、もっともっと早くね神様きてくれないかなぁ〜って思っていつも練習してるんですけれども。でもね、やっぱ練習しないとね、絶対うまくならないんだよ。だから、楽しく練習しろっていうのも難しいと思うんだけれども、うまくなったらこうかなぁ?っていうことを想像しながら練習するといいと思います。 ♪ボクはピアノを習っているんですけれど、斎藤さんは子どもの頃、何分ぐらい練習したんですか?(兵庫・小4・男) 斎藤先生:今、小学校4年生だよね、ボクはねそのぐらいのときには1日3時間ぐらいやってました。うちはね、お父さんとお母さんがねすごく協力してくれて、学校の宿題を全部やってくれたんだよね。それでボクはピアノを一生懸命やったんですね。そのかわり学校で休み時間とかそういうときに予習復習をきちんとしてお勉強がなるべく遅れないようにと工夫をしました。やっぱりね、なるべく時間をとる工夫をしないと時間とれないんだよね。お父さんやお母さんに宿題をやれっていったら怒られちゃうかもしれないから、それは勧めませんけど(笑)、いろいろ工夫をしてね、なるべく時間をたくさんとれるように努力するのがいいと思いますね。 ♪ピアノの発表会でうまく弾けるようにするには、どうすればいいんですか? 斎藤先生:キミは人前で弾くときには緊張しますか?でも、それはみんなあがっちゃうんだよね。だから、あがってもうまく弾けるようにしなきゃいけないっていうのが一つ問題があるんだけど、それはとても無理なんだよね。だから、自分は今、一生懸命、精一杯やってます!っていうのが聴いてる人に伝わるとうまく聴こえるんだよね。だから、間違えちゃったって何したって人間なんだから、機械じゃないんだから、それはいいんですだから自分はこれだけ一生懸命、精一杯やってるっていうのが伝わると、みんなね、とても感動してくれるのね。だから、うまく弾こううまく弾こうじゃなくて、一生懸命、心を込めて弾こうと思うことが大事ですよ。だから、あがっちゃっても、それで、ああ、あがっちゃってどうしよう・・・じゃなくて、あがっても一生懸命弾こう!というふうに。そうするとみんなね、よくやった!って感動するんだよ。間違えないで弾けばいいってもんじゃないんだから、一生懸命堂々とやってください。 ♪私はときどきピアノを弾くのがイヤになるときがあるけど、斎藤先生はピアノを弾くのがイヤになったことはありますか?(香川・小3・女) 斎藤先生:ありますよぉ。やっぱりねえ、うまく弾けなかったときとかあるからね、そうするとちょっと弾くのがやだなぁ〜と思うことがあります。でもねえ、他のことじゃね、解決できないんだよ。ピアノを弾くのをイヤになったときに、ちょっとお外にいって遊んでこようか、とか、なんか美味しいものを食べようか、とか他のことで遊んでいてもね、そのイヤな気持ちっていうのは残っちゃうのね。だから、ピアノがイヤになったときはイヤでもまたピアノにむかってみて、またちょっとでもうまく弾けるようになるとか、あっピアノって楽しいなって、そういうふうにやってピアノをもう1回弾くことによって思い直してみること、それでないとね、また好きになれないんだよね。だから、ピアノがもしイヤになっちゃったら、あえてもう1回ピアノを弾いてみてください。そうするとねまたピアノの良さがわかって、また好きになります。 ♪私はコンサートに行くとねむくなるのですが、それはどうしてですか?(愛媛・小1・女) 斎藤先生:(爆笑)いやぁ、ボクも眠くなるときあります!音楽はね、とても気持ちがいいものだから、眠くなってもいいですよ。大丈夫。それで、なんていうのかな、ボクがピアノを演奏していてスヤスヤと寝てくれる子はね、やっぱりね音楽が好きなんだなぁって逆に思います。こう演奏してるのに何か別のことをお話しちゃったり、暴れちゃう子もいるんですけど、まあ、それもね元気でいいなって思いますけど、やっぱりこうね、静かに聴いてるとね、だいたいあのホールっていうのは温度もちょうどいいし、椅子もちょうど座り心地がいいし、そこにね、気持ちのいい音楽がきこえてきたら誰だって眠くなるのあたりまえなので、それは全然変なことではありません。もうちょっとね、大きくなってくると、今度はその演奏してるものが何を言ってるのかもっとわかるようになってきますから、そうするとね、もっと、あ、こうなんだなって面白くなって眠れなくなりますから、大丈夫ですよ。 ♪もうすぐの発表会で、エリーゼのためにという曲を弾くのですが、どこに気をつければいいですか?(大阪・小4・女) 斎藤先生:実際に聴いてないから一概にはいえないけれども、ベートーヴェンの曲だからね、あんまり自由にやりすぎてもいけないのね。ちょっとメロディ弾いてみましょう。これがとってもロマンチックなのでやりすぎちゃう人が多いんだけれど、ベートーヴェンていうのはやっぱり古典の作曲家だから、わりとこうきちんとした感じではじまったほうがいいと思うのね。真ん中のほう非常に難しい部分とかあるんだけど、そこはちゃんと練習してれば弾けると思う。どの辺がむずかしいの?あ、トリルね。トリルっていうのは何の指と何の指でやってる?トリルっていうのは隣接する音をこうやって弾くのをいうんですけど、このトリルを弾くコツっていうのは、あんまり指をあげすぎないこと。どうしても指をこういうふうにあげるとその分、運動が多くなってしまうので早く弾けません、それからあんまり横揺れさせないこと。だからなるべく手をバタバタさせないで、指もあんまりあげすぎないで弾くとうまく弾けますよ。全体的に「エリーゼのために」は、あんまり、こう叙情的って言葉わかるかなぁ、なんか、あ〜ステキな曲だなぁ〜っと思いすぎちゃって、あ〜ってのめりこんで弾きすぎないほうがいいよね。かわいい曲だなあと思ってヒュっとまとまった感じで弾くように努力すると、きっと聴いてる人はいいと思うと思います。 ♪私はお父さんの転勤で外国にいくことになっていて、外国でもいろいろなところでピアノは続けられますか?(岡山・小2・女) 斎藤先生:外国のほうがむしろ続けられると思いますよ。だから日本人の先生を探すのはひょっとしたら難しいかもしれませんけれど。外国の先生はいっぱいいらっしゃるから、外国の先生について習うことは可能です。だから、もともと外国のものだからね、たとえば町を描いているようなそういう曲でも、日本の景色だと日本のものだけど、外国だったら外国の風景っていうのがあるでしょ。だから、外国にいたほうがあなたのためにはいいかもしれない。大いに外国でピアノをやってください。 ♪右小指がいつも寝てしまうので、治し方を教えてください。 斎藤先生:それは一つのクセだから、小指が寝ててもちゃんと弾ければいいのね、だから、あんまり小指が寝ることばかり気をつけすぎちゃって、弾けなくなることのほうが困るのね。だから、小指が寝てるために間違えちゃうとか、速いところが弾けないっていうときに、ああ、小指をたてようというふうに意識すればいいと思いますよ。だから、ずっと小指が寝てるのをなんとかして立てよう立てようと思ってると他のことができなくなっちゃうから。あんまり意識しなくていいと思いますよ。大きくなるとね、小指も伸びてくるからね。だんだん起きてくるかもしれないし。 ♪斎藤先生はピアノの曲の中で何が1番好きですか?(愛媛・小3・女) 斎藤先生:そうねやっぱりボクはショパンが1番好きかなぁ〜。ショパンが作った曲が1番好きです。でもね、どれが1番てなかなか難しいんだよね。というのは、作曲家が生まれた国によって全然曲っていうのは違うのね。フランス人の作曲家が作った曲っていうのはとってもオシャレだし、ドイツ人が作ったのはとっても内容があったりとかね、いろいろあるんだよ。だからね、みんな同じモノサシっていうか感覚で決められないところがあるのね。だから、ほんとは何でも好きなのね。それから時代によっても違うんだよ。昔ね、バロックっていうバッハの時代に作られた曲もあれば、さっきいったショパンのようにロマン派の時代。時代によってもまた音楽っていうのは全然違いますから。どれが好きかって限定するのはとても難しいんだけれど、やっぱりショパンはね、ピアノの詩人といわれ、ピアノのためだけにいっぱい曲を残していますので、ショパンが1番好きです。 ♪雅広さんの趣味はピアノのほかに何がありますか?(愛媛・小1・男) 斎藤先生:音楽が好きだから、自分が弾くだけじゃなくて聴いたりするのも好きなのね。で、ボクはクラシックっていうジャンルなんだけど、他のジャンルの音楽を聴くことが好きですね。それからあと、食べること!(笑)ボクはほんとに朝からうなぎとか食べてきちゃう人だからね。今朝も牛丼食べてきましたあ〜!やっぱり、食べたりするのって楽しいですよね。 ♪私は曲を作るのが好きなのですけど、モチーフが浮かんで曲を作っていくうちに、途中でこの先をどうすればいいのかわからなくなってしまいます。長い曲を作りたいのですがどうすればよいでしょうか教えてください?(茨城・小3・女) 斎藤先生:あのねえ、実はね曲っていうのは、こう思いつきで作っているような感じもするんだけど、実はね取り決めがあるのね。小学校3年だと、作文で起承転結って習った?まだ習ってない?最初にまず物語のはじまりがあって、それがちょっと発展して、でもちょっとなんか事件がおきて変わって、最後にめでたしめでたしで終わるっていう、作文の公式って言うか、作文はそういうふうにやるとうまくかけるっていう規則みたいのがあるのね。それと同じように実は曲もね、いろいろな形式、形がるのね。モーツァルトとかそういう人たちはみんなそういう形に基づいて曲を作っているの。だから、最初にモチーフが浮かぶじゃない?そのモチーフをもとにして、次にそれをちょっと発展させて、そして今度はそれに対抗する違う主題がでてきて、そしてその二つの主題があわさって一旦終わって、そして今度はちょっと感じが変わって、もう1回その前にでていた主題がもどってくるっていう、そういう形式でみんな作っているのね。だから、本当に大きな曲を作りたいと思ったらね、お勉強しなきゃダメなんだよ。だからね、そういう作曲のってちょっと難しいんだけど、もうちょっとするとそういうこともわかるようになるからね、それまでね、浮かんだメロディをね、いっぱい書き留めておくといいと思います。それでね、大きくなったときに、いっぱい昔浮かんだメロディをもとに大きな曲を作っていったらいいんじゃない?だから、今、むずかしいかもしれないけれど、浮かんだところまでを書いておいて、大きくなったら形式を勉強して、大きな曲が書けるようになると思いますよ。 ♪私はピアノを習っていません。自分で練習するにはどのようなことをすればいいですか?(鹿児島・小4・女) 斎藤先生:本当は先生についたほうがいいね、絶対に。だけれども、今はそういう一人でお勉強するためのテキストみたいなのがいろんなのが出ています。だから、そういうのを買ってみるといいと思いますね。おうちのピアノはどんなピアノ?機械のピアノだと、そこの機能でそういうのがついてる、ソフトを買いたせるのもあるから、そういうのでさらっていくのが一番いいかなって思います。でもね、本当は習ったほうがいいんだよ。やっぱり自分でするのもいいけど、10分ぐらいでできることを自分で考えて30分ぐらいかかっちゃうことがあるでしょ。そうするとね、最初のうちは練習っていうのはどうしても音楽とちょっと違う作業みたいなものだから、それをやってるうちにイヤになっちゃうこともあるので。習いに行けばそこに同じようなお友達もいるから励みにもなるので習いにいったほうがいいですよ。 ♪ピアニストになってこれから目指すのは何ですか?(茨城・小6・女) 斎藤先生:それはボクに対しての質問かな?やっぱりボクはこれからどんどん年をとっていくんだけど、年とともによりうまくなっていきたいなっていうか、いい演奏ができるようになっていきたいなって思います。やっぱりね、瞬間芸術っていうのは言葉難しいんだけど、音楽っていうのはその場限りっていうか、ポーンと弾いちゃったらそれで消えちゃうのね。だから、今、いい演奏しても、もうそれは過去のことで、今はもうないのね。だから、今、この瞬間にいい演奏ができなかったら全然だめなんだよね。だから、これから年をとっていくと指が動かなくなっていくかもしれない、目も見えなくなっていくかもしれないんだけれども、まあ、そういうものと戦いながら、もっといい演奏ができるようにそう努力するのがボクのチャレンジです。 ♪ピアノを弾いてるとき、どんなことを思いますか? 斎藤先生:いろんなことを思いますよ。その曲のことをね、すごく集中して思ってることもあります。それから悲しい思い出をこう思い出すこともあるし、楽しいことを思い出すこともあります。それからね、お客さんが楽しそうに聴いてるとね、あっ、今日はみんな喜んでるなって思って弾くときもありますね。いろんなこと考えていますね。 ♪私はバイオリンを習っているのですが、音楽とは何が大切ですか?(奈良・小2・女) 斎藤先生:バイオリンもピアノもね、その音楽をするのに大切なことは、まず自分を表現することだよね。自分の考えてることを自分が思っていることを表現することが大事です。だから、こういうものをやりたい、こういうものを弾きたいっていうことをいつも考えていることが大事です。それからね、あとはやめないこと。いろんなつらいことがあったり、お勉強が忙しくなったりとかね、いろんなことがあると思うんだよね。だけどやめないでいることが大切。やめないでいるとね、いつか新しい違う世界を見ることがあると思いますので、やめないことが大切です。 ♪音楽のほうの高校に行きたいのですけれど、どのような勉強をすればいいですか?(秋田・中1・女) 斎藤先生:先生にはちゃんとついていますか?先生についていれば大丈夫だと思うんだけれども、その受けたいと思う高校の課題曲だとかどういう試験があるかってことをまずちゃんと調べて、その課題曲が自分が今弾けるかってことをまず調べなきゃいけないと思うのね。まあそれで、自分が弾けそうだったら、行けるんじゃない!?だから、まず行きたい学校のレベルをよく調べることが大事だね、それとよく先生と相談してやったらいいと思いますよ。受験はどれも一緒です。傾向と対策。よく調べて勉強しないとね、無駄になっちゃうかもしれないから。 ♪今度コンクールに出るんですけど、ときどき転んでしまうんです。どうすればいいんですか?(宮崎・小5・女) 斎藤先生:途中で転んじゃうのはね、まずゆっくり練習する。テンポを遅くしてゆっくりしたテンポで何回も練習して、それからちょっとずつ速くしていくと転ばなくなっていきますね。それから、あと意外とね、そこの部分ばっかり練習しないで、曲の最初っから終わりまで通して何回も練習すると効果がありますよ。部分でさらったら、必ず通して弾くように。本番は通して弾くわけだからね。通して弾いた時に間違えるところを間違えるわけだからね。じゃあ、賞をとってください! ♪なんでピアニストになったんですか?(福島・小4・女) 斎藤先生:ボクはね、お父さんがオペラ歌手だったんだよね。それで、お父さんのオペラの練習のときにいつもピアノの人がついてて、お父さんが家で練習をしているの。それを見たときに、ああ音楽っていいなあって。それでボクはそのときにピアノの音がとても好きになって、ピアニストになりたいと4歳のときに決意して、浮気をしないで(笑)いままでやっています。 <未放送分の質問> ♪毎日練習はしたくないけど、ピアノはうまくひきたいです。どうやったらうまくなれますか?(小2・男) |